ディヨ伊予 ネパールに絵本を
岩村昇博士とネパール
岩村昇博士は1961年に海外医療協力会(JOCS)から派遣され、医師や設備が極端に不足していたネパールに赴任しました。当時ネパール国民の平均寿命は37才。タンセンの病院を中心に、山間僻地に蔓延していた結核・ハンセン病・マラリア・コレラなどの伝染病治療と予防、そして栄養改善のために、史子夫人と共に18年間、奮闘しました。その間現地の孤児12人を養子として育てました。
その後、健康面からドクターストップがかかり帰国を余儀なくされ、神戸大学医学部の教授として働きました。岩村博士の意思を受け継いだネパール人養女のウマさんと夫のMCペレイラさんはネパール国チトワンにみんなの浄財で土地を買い、モデル農場を作って活動しています。私達がCDC(ネパール共同体づくりセンター)と呼んでいるものです。岩村昇博士は私達にネパールへの思いを託して2005年11月に天に帰りました。
ディヨ伊予の活動
MCさんはライブラリープロジェクト(図書館構想)をチトワンにあるタル―の村々で7パターン実践しました。一方、岩村史子さんはディヨ・グループで日本の民話をネパール語に翻訳する活動をしています。“絵本を届ける”ことにMCさんが関心を示し、ネパールで絵本を活用したいと願いました。岩村博士が亡くなり、「岩村」の名前を外してほしいとの遺志と岩村史子さんの気持ちを重んじて、ディヨ伊予が生まれました。ディヨとはネパール語で「ともしび」という意味です。素焼きのお皿にともる質素な灯りです。私たちも、この灯りのようにネパールを、ほんの少しだけでも明るくできればと思います。絵本作り中心に、ネパールの識字率向上に貢献できればと願って活動しています。
ネパールの人達から学んだことを絵本にして、ネパールに届けたい。そしてその絵本を見て本好きになる子供たちが増えて欲しい、また字の読めないお母さんに字に親しんでもらいたい。この活動に賛同し、会員になってくださる方が一人でも多く与えられますように願っています。
ディヨ伊予代表 岩村史子
事務局 篠浦干史